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島根県海士町の情報発信サイト





福島県で、まちづくりや地方からの情報発信で、
いろんなことをしている人が海士に来るらしい。

そんな噂を聞きつけて、それはぜひ!ってなカタチで、
海士の滞在2日目にお話を聞きました。

取材したのは海士に来て、まだ1~2年のスタッフ2人。
僕らがいっつも聞かれる質問
「なんで海士に来たの?」

その答をずばり言葉にしてくれた1時間でした。

 



東山雅広さん
有限会社販売企画研究所 代表取締役

福島県郡山市生まれ。
高校卒業後コピーライティングを学んだ後、郡山で就職。
その後自らデザイン会社を立ち上げ、 今は販促企画、
広報企画などを中心に現場第1線で活躍し続けている。






大病して、長年薬を飲んでいたけど、全快しなかった。
そこで、薬の服用に疑問を持ったんですね。
そのころ薬害とか薬毒とか知ってたし。

その頃に たまたま出会ったのが自然農法やってるおじさんでね。
「うちの馬は風邪ひいても、薬飲まねぇぞい」って言われたのよ。

なんだ?と思うじゃん。「じゃあどうするんですか?」と聞くとね、
土なめる。って言う。 なんだそれ?って思ってたらさ。
山のふもとの牧場に連れてかれて。

実際に馬を見させてもらったらさ、カルチャーショックだよ。


生活者ってできた部位・パーツしか見てないじゃん。
これって変なんだよ。 旅番組でも東南アジアの国とかだと
まるごと調理する。そのへんで遊んでたやぎだとか鶏だとか。
それをしめて、遠来のお客さんをもてなす。

日本は全部それがショートカットされて、パックに入ったものしか
スーパーに並んでない。命を頂くことを考えたら、そこを知らないと
生活者は食に対する感謝の気持ちなんてもてないよ。

農家・漁師にたいしても感謝はもてない。
モノとしかみてないんだもん。そうするとさ、皆安いもん買って。
漁のリスクは誰がもつの?全然フェアじゃない。

地方でも誰でも、とにかくフェアな形でビジネスが創れなきゃいかん。
自分が思ったことは嫌われじじいになってでも どんどん言っていこう。
そう思ったんだ。






元々最初につくったのはコピーライターだったし、デザイン会社だったんだ。

バブルがはじけたとき、そうだな、88年くらい。
もうこのまま日本はいかないんだなと思ったのね。

あの当時、アメリカの大統領がビル・クリントンで、彼は一生懸命
「change」って言い続けてた。その頃ビルゲイツなんかもでてきてて、
当然日本も、俺らも変わっていかなきゃって思ってたんだ。


それまでのお客さんってね、大手は大手。商店は商店。
それぞれのフィールドがあった。

なのにバブルで背伸びしてできないところに手を出しちゃったんだよ。
土台がないのに、積み上げることしか考えなかった。

一般の商店のフィールドにも広告宣伝に大手がバンバン入ってきて。
そうなるともう体力勝負になって商店はだいぶつぶれてったね。

じゃあ、その大手はっていうと、
結局表面的な宣伝予算を最優先してた感じだよね。

だから、根っこの戦略から創りあげなきゃ
効果なんて出ないんだと痛感したね。






結局ね、一番大切なのはひとなんだ。
僕ね。社員研修の講演で必ず言うことがあるの。

「入社おめでとう。あなた方には、すぐ使える権利が1つだけあります。
その権利は2年間だけ有効な権利をもってる」

なんだと思う?



これね、失敗する権利。

失敗していいのは2年間なんだよ。 どんどん失敗して、
どんどん先輩に聞けっていうわけ。僕はそれをあおるの。

今の若者って失敗したらなんか言われるって皆臆病になってる。
いい子になろうとしてる。でもね、イチローだって4割しか成功しない。
3割は成功、2割なんてざら。

失敗してでもやってみさせること。
そうやって若い人の潜在力を引き出さないと、
本当にいいもの、そのひとがもってる能力がでてこないんだよ。
そこが大事で、それってまちづくりでも何でも一緒。

その地域地域の特性にあわせて。その人たちがもってるわけじゃん
すばしっこかったり、手先が器用だったり、我慢強かったり。いろんな面を。

全部均一じゃないから面白い。みんなの名前と顔が違うように。
みんな持ってる能力は違う。





海士の魅力は、やっぱり若いひとがいて、それを受け入れる大人だよ。
IターンでもUターンでも若者が多いってのは吸収する若い根っこが
たくさんいるってことだ。

なぜなら、君たちは満たされてないから。物欲なんて満たせないからね。
都会に行くのは皆そっちに逃げてるんだよ。
吸収したがっている若い根っこがいるってのは元気だわな。

お金じゃないモチベーションで来てる若者が多く来てるんだよな。
それは、面白いよ。

で、そういった若者がどこに集まるか。
それは、ミッションを持った人間。


ビジョンなら全国どこの自治体、企業だって持ってる。
ビジョンは責任感からいくらでも創れるから。

けど、使命感とも言えるミッションを持つ自治体はほとんどない。
要はね、「覚悟があるかどうか」
最後の一人になってでもやり遂げる。
そんな使命感をもっていなきゃ何もできないんだよ。

アジアやアフリカの子どもが明日生きるために必死で水を汲むのと
同じように、使命感をもって全力で生きることは、
生きる密度をあげるってことなんだよ。




この海士には、日本人が忘れているものがある。
それは「ない」という価値。
それは吸収する根っこを集め、強い原動力になる。

そして、今の日本人ってのは旅の仕方を知らない。
皆何分にバスに乗って、何分だけあれを見てっていう
ひたすら早いパッケージの観光しかできない。
彼らは日々の生活もそう。
「何かをしている」 毎日に皆疲れ始めてる。

この島ではそんな人たちを集めて、
「ない」時間を味わってもらうだけでファンを創れるはずだよ。
この島にはその可能性がある。


もう一つ、こうした戦略を練るときに必要なのは、
企画書じゃない。設計図なんだ。そこが一番大切。
こうしたい、ああしたい、こうなるだろう。
そんな企画書は誰だって書ける。

でも、家の設計図がそうだったら困るわけで。
何かしたいと思ったときには、何度もシュミレーションをして、
「組み立てる」

そうすることで、したいことの実現可能性は高く出来るんだ。

(おわり)



○矢継ぎ早に繰り広げられる、東山さんのお話はあっという間に
  時間切れとなってしまいました。

  しかし、僕がこの島に求めていたもの。かっこいいと思ったもの。
  それは、自分では言葉にならなかったけども今回のインタビューで
  はっきりとしたように思うんです 。

  覚悟を持った大人に。
  そして、当たり前の価値があるこの島に。

  自分は憧れて、この島にやってきたのでした。
  東山さん、ありがとうございましたっ。




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